|
グランディア2の小説版、買ってきてイッキに読みました。
最初下巻の作者著作リストを見てドびっくり!オネアミスの文庫版を書いたのはこの人だったんか!
読んでみたいと思っている本なのです。
そしてページをめくり凍りつく・・・・フロントミッションとな?
あ、あれかーっっ!!
その小説版は・・・・何も言うまい。あんな坂田ヤだよ私、とゆー内容だったんです(汗)
不安と期待を胸に読書開始!!
しょっぱなから「た」で終わる文章にノックアウト。「た」で終わる文章が続くので、どうにも気になってくる。
いやいや、このくらい慣れれば平気さ(そう思うことにする)
内容は忠実にゲームをなぞったもので、目新しさはなし。そこに多少書き手の解釈が入ってきたという
かんじでしょうか。しかも綺麗になぞってあるので、ものすげーく駆け足です。
場面やキャラの心理もろくすっぽ書かないで進むので、いきなりセリフが入ったり、行動を起こしたりする
という印象があります。
「だった」「あった」「感じられた」「止めた」とか、ひたすら「た」で終わり、100m走の勢いで進むストーリー。
よけいな表現いっさいなし!
ゲームと決定的にちがうのは、ラスボスにスバリ「世界中すべての人間がお前を許さない」と言い
切っちゃっているところでしょうか。ゲーム本編でも言っていたっけ?(いたかも)
まぁ本文が「人間やり直せる」ということを伝えていないので、これでもいいのかもしれないけど・・・・
これってグラ2なのか?(汗)
人間賛歌を書く気はないらしい。(ゲーム本編も人間賛歌を書く気だったのか、かなりアヤしいデキになって
はいるのだが:笑)
ラスボスに関しては少しだけフォローが入っていて、そのあたりはいいですね。ハンパなフォローですが(^^;)
ミレーニアの魅力を語る上での「アイラママイベント」はリュードの功績になっていて、なんでここを削ったのか
わかりません。確かにミレーニアというキャラはずるいのだけど、ここを削ってもエレナとの均衡は取れはしない
と思うのです。
キャラクタ相関図も、リュードからミレーニアへの矢印にバッチリ「友情」とか書いてあるし、作中からも著者は
ミレーニアファンではないであろうニオイがしてきます(^^;)
各キャラの後日談はけっこう重要なんじゃないかと思っている私は、ここを思い切りはしょられてガックシです。
それにミレーニアの司るもの、エレナの司るものどちらも重要で、どちらも程々にねっつーメッセージはどこにも
ないのです!ギャース!!
だってもう後日談をやらないうえ、リュードの「どちらも」発言もなく笑ってごまかされちゃった・・・・
ここはまずいんじゃないのか?(汗)ますますグランディア2から離れてゆく小説。
好きなところもあって、リュードのヴァルマーの角沈静イベントに関するミレとエレとか、
その後のエレナの嫉妬とか。
とくにエレナの「手柄独り占め苦しみ告白イベント」はお気に入りです。もうめちゃくちゃかわいい!!
私、ここはエレナの魅力ポイントになっていると思うので(^^)
嘘くさくない女の子を描けていて、とても気に入っているところですね。
ただこの後の処理がもったいなくて、ここでひとつエレナは成長できるはずなのに、ゲーム本編の話をやろうと
しちゃうんだもんな〜
本編の話とは上手くつながってはいるけれども・・・・もったいのない箇所でした。
他にもヴァルマーの月がどういった役割なのか、はっきりと示されています。
ゲーム中、ラスボスがなぜ月へと向かったのかよくわからなかった私は、これでスッキリしました。
まぁ子宮とかマップ表示されていたから、なんとなーくわかりはしたんだけれども。
以前のグラ2チャット大会で、やはり「月ってなんだったの?」という疑問はみなさん口にされていました。
子宮って書かれちゃうと身体の一部みたいで、?マークだったんです。
グラナサーベルが刺さっていたアレは何よ、みたいな。
月でのエレミレ分離状態も、それなりに理屈がついてました。
けれどもラストでの分離は結局わからずじまい(笑)
著者の意見を読めると期待していたんだけどな〜ロアンなんて奇跡とかいっちゃってますよ。
ゲーム中も言っていたかなぁ・・・(遠い目)
奇跡としかまとめようはないのか・・・・なんでもかんでも理由があればいいってもんじゃないんだろうけど、
この分離にはそれなりの理由がないと、盛大なご都合主義爆発でプレイヤーは引いちゃうじゃないのかな。
ってこれはもしかして私の想像力が及ばなかっただけで、納得できる現象なのかもしれないよな。
どうなんだろう・・・どなたか私の目から鱗を落とさせてください。
アイラへ攻撃をするときのリュードの葛藤もなかなかよかったです。
140頁の9行目は、ゲーム本編に入っていてもよかったんじゃないかってぐらい、重要な一文なんじゃないかな。
ゲーム本編ではなんのためらいもなく攻撃はいってますからね〜(^^;)
まぁこの葛藤はしていたんだと思うんだけど。
ゲームをやった人は買わなくていい小説です。
ゲームをしてない人も、これをグランディア2だと思ってもらっては困る小説です。
余談でまたうるさく小言いっていますが、私はグランディア2の「自分で考えてちょ」という姿勢は好きです。
小説で答えを用意してはつまらないという意見にも賛同しています(^^)
でもプレイ済みの人には、小説なりの切り口を見せないと楽しんでもらえないと思うし、未プレイ人が
この小説を読んで、ゲームをプレイしたいという気持ちにもならないかと。どちらも出来ていないなん
じゃないかなぁ・・・個人的には人に勧められない小説だというのが感想です。
上下2巻でまとめなければならないという制限はあるし、それをこなすためにはこれもありだろう。
がんばったのだと思います。
でもお客さんはそんな事情は知りませんし、それを考慮してはイカンと感じているので、
こう感想をまとめました。
余談1
表紙はCGみたいなんですが、私は手塗りの方が好きでした。
中表紙は手塗りだと思うんですが、こちらの方が好きですね(^^)
余談2
あとがきで監督の方が、「グラ2は想像の余地が大きく、一人々々違った物語がつづられている」と
おっしゃってます。
想像できる幅を広く取った作品だろうと納得はいくのですが、では制作側が意図した方向というは
なんだったのだろうかと思ったのです。
ある程度「見て欲しい方向」というのがあるはずだと思うのですけれども、はたしてプレイヤー達はきちんとそちら
を向いているのでしょうか。
ゲーム本編は何を言いたかった話なのか、それを語るために用意されたパーツは少ないのです。
だから想像の幅が広くなります。もちろん想像の幅が広いのはいいのですが、よく考えてみないとキャラクタが
わからなかったんです。
この「よく」がくせ者で、ゲームをやったら想像がつくレベルのものではないと。
ゲーム中の内容を反芻しないとだめなんですよ。こんなことをするプレイヤーは多いのか?
私はこれをしてもらうために多くの謎があるのだと感じているのですが、その謎は想像をしようと思う”ヒキ”になって
いないのではないかと。「ぜんぜんわからない」で止まってしまったプレイヤーは多いと思うのですが。
何が言いたかった話なのか、これだろうと思うところはあります。
しかし想像で補わなければわからないところが多すぎて、言いたいことがぼんやりとしか見えませんでした。
見えていても中に入ってこなかったんです。うわべだけで語られてしまったみたいな・・・・
想像の余地が大きいのはいいのですが、そうでもしないと中に入ってこないお話ってどうなんでしょう。
私は想像にまかせすぎで、想像にまかせるところはここではなかったんじゃないかなーと思っているのですが。
|