Tears to Tiara11

 私には真性腐の要素はないんじゃないかと思ってきた。
 男同士はラブ的要素よりも、命すらも投げ出すような濃ゆい関係のほうが
何千倍も萌えるのです。そこには萌えだけでなくなぜだか燃えもあって、自分でも
よくわからん感情になる(笑)
 いちゃこくような温い関係じゃ物足りないようです。もちろんそれはそれで萌え
たりするんだけど、雄叫びを上げるところまではなかなか行かないな、と。

 で、この話題がどうT3と繋がるかと申しますと、とんでもないんですよ
アロウンとプィルが。

なんだお前ら! 私を殺す気か?!

 殺す気というか死ぬ。燃えて萌え死ぬ!!!

 たいへん! 助けろ!!

 なんだあのすがりつき! なにあの共に堕天することへの誘い!
この二人の間には、何人たりとも割って入れない。そんな隙間ねぇんじゃよ!!
ライターはこれを素で書いてるのか? 素か、素なのか? だとしたらここにも
天然がいるってことだな。

 あまりにもステキに熱い友情だったのでネタバレ感想。リンクで隠します。

 アロウンとプィルの出会いの日を観たわけなんですが、アロウン様が攻でした。

 ……さっき真性腐要素なしって言った口でもうそれか! というツッコミは
自分でしました。もうしわけない!

 いやだって最初のプィルいじめはすごかったですよ。自分の欺瞞から目をそらし
ているプィルにとって、あの攻撃はそうとう堪えたわけで。
もちろんアロウン自身、今現在においても嘖む傷なわけですが。
 そしてプィルのすがりつきですよ。ここ観てオロオロしてしまったよ。
プィル、プィルさまがー! てなかんじでせつなくなった。大の男が涙流して恥も
外聞もなく足下にすがりつくということから、どのくらいせっぱつまっていて、
いっぱいいっぱいだったのかわかる。
声優さんの演技もすばらしく、声の震えがわかるのね。さすがプロだ。
 でもアロウンはそれではだめだと諭すわけですよ。足があるならちゃんと立てと。
そして天に背く堕天への誘いをかけるわけで、微妙なエロスがあってよい。

 「共に堕ちよう」ですとよ!

 こんな積極的なアロウン久々にみたよ。いつもはぐーたらしてるからな(笑) 

 ここではプィルの苦悩とためらい、蜂起がえがかれているわけで、そこはかつて
アロウンも通ってきた道です。そのためどうしてもアロウンが上位者として配置
されているわけですが、プィルが「友になろう」というあたりで一矢報いたかな、と。
 ここ大好きだ。アロウンは知識としてでしか「友」という言葉を知らなかったわけで、
それですら記憶の底に沈んでいた。そしてプィルに説明を受けるうちに、とても
とても気に入ったのだと。
 お互いに自分が持ち得ない何かを持っている相手を、敬うような姿勢が
見えていい。

 この回想シーンではアロウンとプィルの対峙を、カメラの引いた絵で表していて、
そこも気に入っています。ちょっとおかしな絵ではあるのだが。
 ただプリムラの微エロ絵はいらねー。肩ずり落ちはいいんだけど、体育座り
下半身(たぶんぱんつはいてない)はよけいかな。まぁはっきりとは見えない
のだけども。
 ここにプリムラ絵が入ることには問題はないが、エロは邪魔なんだよ。

 場面は変わってアロウンの最期が再生されるわけですが、オガムが思わぬ
萌えキャラで驚いた(笑) そうか、死を直視できないくらい魔王との絆は強いのか。
 でもってその看取りをプィルに託すわけですよ。よかったなプィル、爺からも
アロウンの隣に立つ友として認められてるぞ、と思った(笑)

 アロウン様は「すまない」とか謝っちゃってるしさー、もう何言ってんだよお前!
とかなったですよ。プィルの気持ちに同化してたよあの瞬間は。
 ダーンウィンを介した守りの結界をはるシーンがたまらなくよかった。二人の
ハモリが力強くて凛としていて、とてもかっこよかったのです。
 いやほんと、モニタの前で同じように詠唱したかったぐらいだ。実際にやったら
変な人なわけだが、気持ちはそのぐらい盛り上がってたのですよ。

 過去の再生が終了し、現実世界でアルサルはダーンウィンを引き抜くシーンも
最高に燃え。再び友と肩を並べて戦うために力を貸してくれってのが、
過去の再生を観たあとだととても尊い。

 アロウンにこんな過去があるのなら、エルミンに「誇りと尊厳」とか言われたら
抱きしめたくもなろうさ! リアンノンに「いと高きあなたの……」とか言われて
たまらなくもなろうさ! ミルディンの気持ちが幾千年の時を越えて伝わっている
ことがわかって、せつなくも嬉しい気持ちにもなろうさ!
ああそうともさなろうともさ!!

 この大馬鹿者が! お前がんばりすぎなんじゃ魔王ーーッッ!!

 Tears to Tiaraの2周目は全部知ったあとということもあって、イベント時の
アロウンの気持ちがわかりせつなくなるやもしれんなぁ。

 いい友情物語を観せてもらったよ。強い絆で結ばれていて、私にとっては萌えと
燃えの融合体でした。お腹一杯。ハフー。

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